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ブラック企業大賞とは2012年から始まった、その年一番のブラック企業を決める不名誉な大会です。
というわけで今回は
- ブラック企業大賞とは
- ブラック企業大賞2019
- ブラック企業について
この3点を中心に解説していきます。
では以下に参りましょう。
あなたの勤めている会社はノミネートされていませんか?チェックしてみて下さい!
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「ブラック企業大賞」とは
ブラック企業大賞とは、2012年に始まったブラック企業を実名で公表する不名誉な大賞のことです。
従業員に対して過労やサービス残業を強制したり、パワーハラスメントなどが、問題視されている企業の頂点を決めるという企画になっています。
多くのノミネートされた企業の中から、総合的にワースト1位となる企業が大賞となります。
運営主体は「ブラック企業大賞企画委員会」であり、労働組合役員やNPO法人の代表、作家、弁護士や大学教授などで構成されています。
- 古川琢也(ルポライター)
- 白石草(NPO法人OurPlanet-TV代表)
- 河添誠(首都圏青年ユニオン青年非正規労働センター事務局長)
- 佐々木亮(弁護士)
- 川村遼平(NPO法人POSSE事務局長)
- 松元千枝(レイバーネット日本)
- 内田聖子(アジア太平洋資料センター〈PARC〉事務局長)
- 須田光照(全国一般労働組合全国協議会東京東部労働組合書記長)
- 水島宏明(ジャーナリスト・上智大学教授)
- 竹信三恵子(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
- 土屋トカチ(映画監督)
- 【過去の委員】印鑰智哉(メディアアクティビスト)
「背景や社会構造の問題を広く伝え、誰もが安心して働ける環境をつくること」を目的としてます。
ちなみに、2012年の開始以来、例年授賞式には受賞企業を招いていますが、授賞式に出席した企業はゼロです。
ブラック企業大賞2019
ブラック企業大賞2019年ノミネート企業、大賞企業を紹介していきます。
まず、ノミネート企業は以下の9つの企業。
- KDDI株式会社
- 株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
- 株式会社電通
- 株式会社ロピア
- 長崎市
- トヨタ自動車株式会社
- 三菱電機株式会社
- 吉本興業株式会社
- 楽天株式会社
名の知れた有名企業ばかりですね!
気になる大賞は…!!
【大賞】三菱電機株式会社
三菱電機グループでは2014年以降に社員が自死したり、精神障害を発症したりしたケースが判明したのは3人目となります。
また、三菱電機では、2014年~17年にシステム開発の技術者や研究職の男性社員5人が長時間労働が原因で労災認定され、うち2人が過労自死だったことも報道されています。
こうしたことから、三菱電機は「ブラック企業大賞2018」の大賞を受賞した経歴もあるんです。
複数の過労自死を出した大企業の子会社において、新たな過労自死が発生していることは重大であることから、三菱電機及びその子会社であるMSEC社をノミネート。
ブラック企業大賞企画委員会は
「あまりに異常なことが起きていると言わざるを得ない。悲しみと怒りを込め、大賞として表彰する」としています。
こんな大手の企業でもブラックな実態があるのが驚きですよね。
ブラック企業大賞2018年も大賞を受賞している三菱電機、2年連続大賞は初めてのことです。
「特別賞」「Web投票賞」「#MeToo賞」
「特別賞」は、再三にわたる労基法違反が問題視された電通。
残業代未払い問題で話題となったセブン-イレブン・ジャパンの2社が受賞。
「Web投票賞」はパワハラ問題で注目された楽天。
「#MeToo賞」は市の幹部が女性記者に対し性暴力をふるう事件が起きた長崎市が受賞しました。
#MeToo(ミートゥー)は、「私も」を意味する英語にハッシュタグ(#)を付したSNS用語。セクシャルハラスメントや性的暴行の被害体験を告白・共有する際にソーシャル・ネットワーキング・サービスで使用される。
以下で詳しく解説していきます。
ブラック企業大賞2019ノミネート企業
ここでは、大賞には至らなかったものの、ノミネートされた企業一つ一つ詳しく解説いていきます。
なぜ、ノミネートされたのか確認してみて下さい。
では以下に参ります。
KDDI株式会社
同社では2015年9月に入社2年目の20代社員が、過労死ライン以上となる月90時間を超える残業をした末に自死する事件が発生。
労働基準監督署からは労働時間のほか仕事量や勤務内容の変更、さらに指導を行った上司とのトラブルが強い心理的な負担になったと判断され、2018年5月に労災と認定されました。
さらに、上記社員が亡くなった後の2017年9月、労基署から長時間労働やサービス残業についての是正勧告を受けたことから全社員を対象に未払い賃金の有無に関する調査を実施。
労働基準監督官が労働基準法に違反している事案について勧告を行うこと。
この結果、従業員4613人に対し、約6億7千万円(15年と16年の2年分)の残業代が未払いとなっていた事実が判明し、2017年11月に清算。
こうした一連の事実について、同社はこれまで公表していませんでした。
しかし、上記の過労自死遺族との話し合いを経て、今年3月29日にようやく公表に踏み切ったことを明かしています。
20代社員の自死という事態の重大さ、同社によって残業代を搾取された従業員の数や金額の大きさもさることながら、日本を代表する企業が、自らの不祥事を長年にわたり隠蔽してきた行為の重さも考慮してノミネートされました。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン【特別賞】
2019年12月、同社は全国のフランチャイズ加盟店から「代行」して支払っていたアルバイト・パートらの残業代の一部が少なくとも1978年から未払いだったと発表。
対象となるのは本部にデータが残る2012年3月以降だけで8129店の計3万405人、未払い額は遅延損害金を含めて4億9000万円に上りました。
同社では加盟店従業員の残業代が70年代から未払いであった事実を、2001年に加盟店が労基署から指摘を受けたことで把握。
しかし、この際に導入した時間外手当の計算式に誤りがあり、この後も労基法が定める5分の1の残業代しか払ってませんでした。
その間、未払い賃金の精算は行わず、労基署が加盟店に是正勧告した今年9月まで違法な状態が続いていた事実も公表してません。
低賃金で非正規労働者を永年にわたり搾取し、その事実を隠蔽したことの重大性に加え、加盟店の関係でも多くの問題を抱える同社の状況を見て、ノミネートされました。
株式会社電通【特別賞】
同社は、2017年10月に労基法違反の有罪判決が確定。
さらに、2015年12月には、新入社員だった高橋まつりさん(当時24歳)が自死し、2016年9月に労災認定。
電通では、「殺されても放すな、目的完遂までは……」などの『鬼十則』に象徴される経営側の精神訓の下、16年前には入社2年目の男性社員の自死が過労死と認定され、6年前にも30歳の男性社員の病死が過労死と認定されています。
こうしたことから「ブラック企業大賞2016」の大賞を受賞した経歴もあります。
このように、同社は多数の過労死の被害者を出し、労基法違反の有罪判決を受け、社会的にも大きな批判にさらされています。
しかし、再び複数の違法行為で労基署から是正勧告を受けたという悪質性からノミネートされました。
株式会社ロピア
株式会社ロピアは神奈川県藤沢市に本社を置き、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県に47店舗を出店するスーパーマーケットチェーンです。
同社では2018年6月、ロピア店舗の食肉部門に勤務する男性が、3000円相当の精肉商品をレジで精算することなく持ち帰ったところ、会社が警察に通報して懲戒解雇処分。
さらにこの男性の自宅付近の店も含む全店舗において、男性を名指しの上で「窃盗を理由に懲戒解雇した」という掲示を行いました。
男性は会計せずに持ち帰ったのは単なる過失であったと主張、解雇の撤回などを求め横浜地裁に提訴。
2019年10月10日には裁判所がその訴えを認め、解雇の無効と解雇日から判決までの給料支払い、さらに掲示による名誉毀損の慰謝料として77万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
さらにこの裁判を通じては、男性が経営に関する権限がない一般従業員であったにもかかわらず残業代が支払われない「名ばかり管理職」であったことが確認され、横浜地裁は未払い残業代約100万円の支払いも命じている。
わずか1つの事件で、ブラック企業でありがちな事象がいくつも見られたため、ノミネートされました。
長崎市【#MeToo賞】
長崎市は、地方自治法1条の3に基づく普通地方公共団体です。
同市では、2007年7月、原爆祈念式典に向けての取材にあたる女性記者に同市の原爆被曝対策部長が性暴力をふるうという事件が発生。
同年10月頃、長崎市は関係者に対して内部調査を開始。
その直後、当該部長は自殺。
結局、調査は加害者の主張のみを聴取するにとどまったまま終了しました。
田上富久市長は記者会見を開き、当該市幹部が自死したことと記者へのわいせつ行為についての報道などで混乱を招いたことを詫びましたが、被害者への謝罪はありませんでした。
その後も同市の態度は変わることがなかったため、2019年4月、女性は損害賠償を求めて同市を提訴。
世界的に#MeToo運動が広がる一方で、同じく世界に知られる平和都市・長崎が被害者への謝罪も救済もしていません。
このような状況となっている点からノミネートされました。
トヨタ自動車株式会社
報道によると、2015年4月に入社した男性社員は、2016年3月に本社配属された翌月から、日常的に上司から「バカ、アホ」と言われ「こんな説明できないなら死んだ方がいい」。
また、個室に呼び出されて「俺の発言を録音していないだろうな。携帯電話を出せ」などと詰め寄られたことも。
その後、同社員は3カ月間休職。
復帰したものの「死にたい」などと同僚に漏らすようになり、2016年10月に社員寮の自室で自死しました。死亡時28歳。
2019年9月、豊田労基署は、男性はパワハラが原因で適応障害を発症し、職場復帰後も治癒していなかったとして、男性の自死を労働災害として認定しました。
また、同社では、2002年にも過労死事件が発生。
パワハラが社会的に大きな問題になる中で、日本を代表する大企業が新入社員を短期間に自死まで追い込んだ事案であり重大であることからノミネートされることに。
吉本興業株式会社
今年4月の新聞各紙報道によると、同社および同社の子会社は従業員に過労死ラインを超える月100時間を超える残業をさせていたことから2012年3月に新宿労基署から是正勧告を受けました。
また2018年8~9月には、就業規則を変更したのに労基署に届け出ていなかったり、休日勤務の割増賃金を十分に払っていなかったことなどから再度是正勧告。
さらに、同社社長の所属タレントに対する言動がパワハラであるという指摘がなされ、議論を呼びました。
近年、芸能界において多くのタレントが所属事務所との間で不公平な契約を結び、契約解除したタレントに対しては事務所が放送局などに圧力をかけ出演できなくすることもあるとされるなど、「芸能界における労働問題」が問題となっています。
楽天株式会社【Web投票賞】
報道によると2016年6月、当時社員だった男性は、会議で激高した上司から首付近をつかまれ、壁際に押しつけられその際、頸髄を損傷して手足にまひが残り、うつ病を発症しました。
男性によれば、社内のパワハラ相談部署に掛け合ったが調査されず、配置転換の希望も受け入れられなかったため、暴行の1か月後に退職せざるを得なかった、とのこと。
男性は、渋谷労働基準監督署に労災申請をおこない、2017年8月、渋谷労基署は労災認定した。
男性は、楽天株式会社に対して、「会社として責任を認めてほしい」と求めている。
会議中の暴行…、どれも信じることができません。
ブラック企業に就職/転職する前に自分でブラック企業の特徴・見分け方を知っていれば、そもそもブラック企業で働かなくていいはずです。
次はブラック企業の主な特徴と見分け方を解説していきます!
過去のブラック企業大賞が知りたい方は以下の記事を参照して下さい。
ブラック企業の特徴・見分け方
実は、ブラック企業には明確な基準がありません。
厚生労働省が以下のように明記しています。
厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、
① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、
② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、
③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、
などと言われています。
ブラック企業に明確な定義はないと言っていますが、ブラック企業の特徴というものが多く当てはまる企業はブラック企業と言えるでしょう。
以下でブラック企業の主な特徴10選を確認していきましょう。
- 長時間労働
- 給料が低い
- 残業代が出ない
- 有給が取れない
- 離職率が高い
- ノルマ・目標が厳しい
- パワハラ・セクハラがある
- 試用期間が長い
- 短期間で管理職
- 精神論が横行
一つでも当てはまればブラック企業と呼んでもいいかもしれません。
詳しく知りたい方は以下の記事を参照して下さい。
ブラック企業の見分け方
ブラック企業の特徴は上記で紹介しましたが、ブラック企業で実際に働いている人しか実感できない特徴ばかりです。
ここではブラック企業に就職/転職しないために事前に、ブラック企業かどうか見抜く方法を紹介していきます。
大きく4つの見分け方があります。
- 求人情報で見抜く
- 面接で見抜く
- ネットの情報で見抜く
- 調査して見抜く
見抜く方法はまだありますが主にこの4つと言えます。
詳しく知りたい方は以下の記事を参照して下さい。
ブラック企業に就職して、自分の体と心が限界になる前に退職か転職をして下さい。
ブラック企業から脱出する方法を以下で解説していきます。
ブラック企業から脱出する方法
簡単に就職できて、簡単には退職できないブラック企業。
ブラック企業に就職してしまっても、ブラック企業からの脱出方法を知っていれば問題ありません。
ここではブラック企業からの脱出方法を深刻度順に解説していきます。
早急に退職したいケース【緊急】
以下のうち一つでも当てはまれば、早急に退職をおすすめします。
- 会社に行きたくない
- 即日退職したい
- 明日も出勤したくない
- 自分で退職することが言えない
- 退職できるか不安
- 職場での人間関係に疲れて苦しい
- 退職したくてもできない
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ゆくゆくは退職したいケース
ブラック企業からゆくゆくは退職したいと考えている人は、転職サイトに登録することをオススメします。
転職先が決まらずに、退職してしまうと生活が苦しくなったり、様々な問題が発生します。
ブラック企業から退職したければ、先に転職サイトに登録して転職する意思を固めておけば、スムーズに退職することができるでしょう。
転職先が決まっていれば、ブラック企業から退職を無理に引き止められる可能性も低くなります。
もし問題が発生するようでしたら、転職サイトに相談することも可能です。
退職したい人は、先に転職先を見つける!というのが大切です。
退職の流れに関して詳しく知りたい方は以下の記事を参照下さい。
https://yamesapo.com/nagare/
ブラック企業で働き続けている人へ
ブラック企業と分かっていながら、働き続けている人もいるでしょう。
職場での人間関係や、何か人に言えない理由で働き続けている人もいるでしょう。
- 心身の限界が来るまで、働く必要はありません。
- 給料が安いのを我慢する必要はありません。
- 一つの会社で長く働き続けることが評価される時代ではありません。
ホワイト企業であれば、あなたはもっと評価されているかもしれません。
退職代行SARABAは退職に関する相談は無料なので、一度相談してみてもいいかもしれませんよ。
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まとめ
「ブラック企業大賞」はどうだったでしょうか。
ブラック企業大賞でノミネートされている企業はあくまでも、ブラック企業の氷山の一角です。
テレビのニュースや、このような企画でも取り上げられないブラック企業は多くあります。
大切なのは、ブラック企業から脱出する方法を知っておく事だと考えられます。
退職代行というサービスを知っておけば、ブラック企業と全く関わる事なくいつでも退職できるんです。
大切なのは仕事ではなく、あなたの心と体です。
限界が来る前に相談してみて下さい。相談はいつでも無料です。
それではまた!
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